千葉県松戸市の小児科 市川こどもクリニック

こどもの心と身体のケアを考える、千葉県松戸市の小児科医院です。

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こどもの病気Q&A

早起きのススメ

近頃の3歳児は午後10時以降に寝つく子が半数を超えています。理由を聞くと「なんとなく」「家族が起きているから」が圧倒的のようです。夜更かしは生活リズムを乱すだけでなく、子どもの心身の発育にも大きな影響を及ぼします。

Q. 睡眠時間を充分にとれば、遅寝遅起きでも同じではないですか?

地球は24時間で自転していますが、人間は自動的に24時間のリズムになるわけではありません。カラダに太陽のシャワーを浴びることにより、初めて24時間リズムのスイッチが入りホルモンが活発に分泌し、目覚めやすくなります。同様に夜は夜のホルモンが分泌され、体温なども24時間ペースに調整されていきます。

Q. 朝の光を浴びないとどんな影響がありますか?

地球時間と身体時間のズレが生じ、朝から“時差ボケ”状態となり、意欲の低下、疲労感増大、記銘力の減退などに陥ります。当然のことながら昼は眠く、逆に夜は眠れなくなります。夜更かしをすると気分が滅入ったりイライラしたりすることは誰しも体験しています。

Q. 睡眠と関係するホルモンとは?

コルチコステロイド、メラトニン,セロトニンなどがあります。コルチコステロイドはストレスに対抗するように分泌されます。朝に多く分泌されますが、朝寝坊が続くと朝は少なく、午後になって多く分泌されてしまいます。朝寝をすると余計起きにくくなるのは、このホルモンの影響です。メラトニンは夜に分泌されるホルモンで、明るくしていると出なくなります。特に5歳までに多量に出るといわれています。このホルモンは性の早熟を抑える働きがあるといわれ、都市化と性早熟の関係にメラトニンホルモンの減少が影響しているのでは、という説もあります。セロトニンが少ないとイライラやうつ状態と関係すると言われています。

Q. どうしたら夜更かしから抜け出せるでしょうか?

まず決意して早起きをし、朝の光を浴びましょう。つぎに朝食をしっかり採り、運動をたくさんすることが重要です。運動は心地よい疲れを生じ、生活リズムを整えます。昼寝をするなら午後3時には切り上げてくださいね。お風呂は早い時間に、眠る直前ならぬるめが良いでしょう。最後にその家庭にあった眠る前の生活習慣(歯磨き・本を読んでもらう・親子で楽しい語らいのときを持つ・お風呂に入るなど)を決めて、一日の締めくくりを習慣化してしまうことをぜひお勧めします。

子どもの早起きをすすめる会