こどもの病気Q&A
こどもの誤飲について
乳児の間にたいてい1度は経験する誤飲。赤ちゃんは日々発達していますので、5ヶ月くらいになればどの子にも起こりえます。手に触るものは何でも口にもっていき確認することが、この年齢の成長段階では大切なことだからです。誤飲事故の割合は3歳未満の乳幼児が8割以上を占めています。
注意することは?
まずは予防が第一です。人差し指と親指で丸を作ってください。この丸の直径以下のものは子どもが誤飲する危険があります。(アメリカでは径4.45cm以下のオモチャを3歳以下の小児に販売することを禁止する法律ができ、その結果、誤飲事故が減ったという報告があります。)高さ1m以下の場所にこれより小さいものは置かないように点検してみましょう。指で舌の奥を押さえて吐かせてみても良いのですが、吐かせてはいけない場合もあるので、最寄りの病院に問い合わせてみることが大切です。
吐かせてはいけない場合とは?
酸やアルカリ(洗浄剤など)などは、吐かせると胃や食道に穴をあけることもあります。石油製剤(灯油、ガソリン、ベンジンなど)は吐かせると蒸気を吸い込み、肺炎になる危険性があります。意識がハッキリしないときも、吐かせると気管にものが入る危険があるので注意が必要です。
- 大阪中毒 110番 TEL:072-727-2499 (365日24時間対応)
- つくば中毒110番 TEL:029-852-9999 (365日9時~21時対応)
一番多い誤飲は何ですか?
16%のタバコです。時間帯では午前8時、ついで夜の8時が多くなっています。タバコの誤飲は1歳以下がほとんどで、5ヶ月になれば口に入れる可能性があります。ジュースの缶や食器などを灰皿にするのは好ましくありません。万が一飲んだ場合に、ニコチンの溶けた液体は身体への吸収が早く危険です。タバコは幼児の目に触れる場所には置かないで下さい。日本中毒情報センターには、タバコ専用相談電話072-726-9922が設けられています。
ほかに注意するものは?
トイレ用・家庭用の洗浄剤、石油製品、薬、化粧品(香水、化粧水など)は特に危険です。除光液、パーマネントウェーブ剤でも事故が起きています。防虫剤は、小さい子のいる家庭では、しょうのう樟脳・ナフタリンは使わずに、より安全なパラジクロロベンゼン(商品名:パラゾール、ネオパラエースなど)を使用してください。
置いてはいけないものはありますか?
誤飲とは違いますが、ピーナッツは誤って気管に入るとその油の刺激成分で肺炎になり、治療が非常に難しくなります。ピーナッツは6歳以下の子どもの前には置かないようにしましょう。また食べさせないほうが無難です。