千葉県松戸市の小児科 市川こどもクリニック

こどもの心と身体のケアを考える、千葉県松戸市の小児科医院です。

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こどもの病気Q&A

こどもの事故

特徴

1~14歳までの子どもの死因のトップは不慮の事故で、全死亡者数の1/3~1/4となっています。 特に4歳までの死亡率は先進国の中でもきわめて高く、早急に改善対策を考える必要があります。子どもの事故は各年齢によって起こり方に特徴があるので、日ごろから予防策を考えておくことが大切です。

1.交通事故

2歳以降の不慮の事故のトップは交通事故です。9歳くらいまでは歩行者としての事故が多く、5歳を過ぎると自転車での事故が増加します。交通事故から子どもを守ることは子育ての最重要部分のひとつです。乗車するときにはシートベルトやヘルメットをつけ、交通ルールはしっかり守ることを教えましょう。

2.溺水

2歳未満の幼児の不慮の事故原因は浴槽での溺死がトップです。浴槽で起こる事故は、夕食準備に追われる18時以降が多くなっています。残し湯の習慣をなくし、子どもが簡単に浴室に入れないようにするなどの工夫が必要です。

3.窒息

窒息死は1歳未満が最も多く、原因はうつぶせ寝、添い寝、吐いたものを詰まらせるなどです。うつぶせ寝は“乳幼児突然死症候群”の危険因子でもあるので、できるだけ避けてください。どうしてもうつぶせ寝になる児の場合には、①下に硬い布団を敷く②枕・ぬいぐるみ・タオルなどを置かない、などの注意が必要です。乳児期後半~幼児期前半の事故原因は、豆類の飲み込みによるものが圧倒的です。 *乳幼児のいる家庭では“豆類は置かない”これが鉄則です。

4.やけど

やけどは1~2歳の幼児に多く、時間帯は18~22時に集中しています。大人が複数人いて、見守ることが他人任せになったとき、起こりがちになります。また、普段と違った状況にあるときも要注意です。やけどの原因となる物(ストーブ・卓上の食物やお湯・ポット・電気器具・炊飯器など)は幼児の手の届かない場所で保管してください。万一やけどをしてしまった場合には、重症化を防ぐために衣類を脱がさず、水で30分以上冷やし続けてください。

5.頭部外傷

14歳以下の年間死亡者は約1000人で、そのうち交通事故が6割、転落・転倒が約1割です。頭部外傷での病院受診者は1~7歳に多く、3歳までの乳幼児がいる家庭は、転落・転倒に気をつけて下さい。自宅では階段に柵をつけるなど、転落防止対策も必要です。