こどもの病気Q&A
おしゃぶり&指しゃぶり
Q. おしゃぶりは赤ちゃんにとって最初のオモチャですね?
A.おしゃぶりは、赤ちゃんが泣いたときにくわえさせるとすぐに泣き止む便利な商品です。コマーシャルのうたい文句では「舌やあごの発達を助け、鼻呼吸を促す」と宣伝されていますが、真偽のほどは定かでありません。
Q. 親の立場からすると、便利な商品です。
A.上記のほか乳児の精神的な安定が得られる、グズらないでスムースに寝入る、などの利点があります。おしゃぶりを始めたキッカケは?と聞くと、「母乳を飲ませ終わったのにもっと欲しがる」「とにかく泣き止まない」など、ほとんど親側の都合で始めています。
Q. おしゃぶりの問題点はあるのですか?
A.①一度使うと習慣化してしまう。②赤ちゃんが泣いて訴えているサインを聞き逃してしまう。③言葉掛けや触れ合いが減る、などの危険性が出てきます。赤ちゃんはハイハイが始まる頃になると、何でも口に入れて確認したがります。形や味、性質を学習しているのです。ところがおしゃぶりを使用すると口がふさがれ、学習するチャンスが奪われてしまうことになります。その他に大きな問題点として、おしゃぶりを長く使用すると、歯と歯のかみ合わせに悪い影響が出てくることがあります。
Q. 指しゃぶりをする赤ちゃんも多いですね?
A.赤ちゃんは、胎児のときから指しゃぶりをしているので、こちらのほうは赤ちゃんの自然な行為として捉えていいと思います。生後3ヶ月ころから始まり、4ヶ月には暇さえあればしゃぶります。頻度は12~83%で、欲求不満とは関係なさそうです。「指」とひとくちに言っても親指、なかには握りこぶしをしゃぶる猛者もいます。
Q. おしゃぶりや指しゃぶりはいつ頃まで続きますか?
A.おしゃぶりは3歳になると急激に減少し、指しゃぶりも4歳ころまでにはほとんどなくなります。
3、4歳以降も続く場合は欲求不満と関係することもあり、注意が必要です。
まとめ
- おしゃぶりは使わないにこしたことはない
- 1歳を過ぎたら常時首に掛けておかない
- 2歳半までには中止するよう努める
- 2歳半以降は指しゃぶりも止める方向へ
- 普段から声掛けや一緒に遊ぶなどの触れ合いを大切にし、乳幼児の要求をくみ取るように努力する
- 4歳以降になってもおしゃぶりや指しゃぶりが止められないときは、心の栄養の不足(情緒の問題)を考慮して小児科医に相談する